活躍されている障害者インタビューvol.01(視覚障害 全盲) | BABナビ(バブナビ)

インタビュー 活躍されている障害者インタビューvol.01(視覚障害 全盲)

『“自分が会社に対して提供できることは何か”を考え実践していくことで価値を高めていきましょう』
外谷 渉 さん/男性/27歳
障害:身体障害1級 視覚障害 全盲

質問1:障害について教えてください。

ほぼ生まれつき全盲です。幼稚部から高校まで盲学校を卒業し、その後一般の大学を卒業しました。
文字は基本的に点字を利用してきましたが、最近では、ほとんどがパソコンや携帯で文字を読み書きしています。

〇外谷さんは、一般企業で就労中に、スキルアップのためD&Iのビジネススクールに受講してくださいました。

質問2:ビジネススクールで学んだ内容はお仕事に活かせましたか?

4年ほど前にD&IのBABスクール(ビジネススクール)では、ロジカルシンキング、企画・プレゼンテーション、マネジメントの講座を受講しました。
私は普段システム開発の仕事をしており、その課程で、解決するべき課題を論理的に分析し対応を検討するということや、その検討した結果をとりまとめて関係者に説明する状況が日常的に存在します。
そのような場合、ロジカルシンキングや企画・プレゼンテーションの講座で学んだ内容が実際の業務内で役立っていると感じます。
また、システム開発の仕事に限らず、他の様々な仕事や日常生活においても、物事を論理的に判断したりそれを周囲にうまく伝えたりするスキルは、幅広い場面で役立つものだと思っています。

質問3:現在の会社・仕事内容について教えてください。

IT系の会社にて、システムエンジニア/プログラマーと言われるような仕事をしています。
現在の主な仕事は、システムのユーザから上がってきた要望を元に、システムの回収方針の検討、その方針に基づいたシステムの開発・テストを行うことです。

質問4:現在の仕事のやりがいを教えてください。

システムの画面のデザインなど担当することが障害上困難な仕事もありますが、一方でデータ構造の検討や効率的な実現方法の検討など、あまり大きな制約を受けずに力を発揮できる仕事も多々あり、実力次第で障害の有無に関係なく成果を上げられると感じておりその点やりがいがあると感じます。
自分が実力を発揮でき、それが評価される仕事であればどんな仕事であってもやりがいを感じられると思います。

質問5:職場での働く環境はいかがでしょうか。

パソコンの利用にあたってのスクリーンリーダー等の環境の構築をしていただいており、その他日常的な諸々(普段行かない場所への移動時の介助や各種書類の記入など)は随時必要に応じて周囲のメンバや担当部署などとご相談し、対応いただいています。
情報保障という意味では電子化された文書が多いので、基本的にはスクリーンリーダーで内容を自分で確認し、一部図等があって内容が理解できない部分については上司や周囲のメンバーに必要に応じて質問し、説明していただいています。

質問6:今、努力していることはありますか。また、今後チャレンジしたいことは何ですか。

強みとなるスキルを身に着けられるよう、今持っているスキルの向上・新たなスキルの習得という部分については日々心がけています。
継続的に働いていくという意味では、周囲の障害への理解や環境的な問題も勿論ですが、必要とされるスキル・実力を磨いていくことが大切だと思っています。
そのような意味で、自分にしかできない、とまでいくとなかなか難しいですが、できる人が数少ない、というようなことを増やしていき、価値を認めていただける人材を目指していきたいと思っています。

就職・転職活動している方へ一言コメントお願いします。

何のために働くのか、仕事に何を求めるのか、といったあたりで就職先に求める条件は大きく変わってくると思います。
自分にとって大切なことは何なのか、妥協できる部分は何なのか、といった部分をよく分析し、自分の希望にマッチした就職先を探すことが、実際入社後働いていく上での満足度にとってとても重要だと思います。
また併せて、では逆に、その企業に自分はどのような価値を提供できるのかといった部分について検討し、その価値を延ばしていく努力は必要なのではないかと思います。

編集者の一言

IT企業でシステム開発のお仕事で働きながらスキルアップのため、D&Iのビジネススクールを受講してくださった外谷さん。
会社での自分の価値を高めることに視点を置いて、日々お仕事をされています。

外谷さんは、D&I主催の視覚障害者向けの情報交換会にも参加していただき、他の方の働くうえでの悩みに対して論理的で的確なアドバイスをする頼りがいのある方です。

これからも積極的にご自身のできることを高めながら、その内容を他の方にも共有していただきたいと思います。(広瀬)

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