活躍されている障害者インタビューvol.04（脳性麻痺） | BABナビ（バブナビ）

『勤続年数5年、仕事の幅を増やし様々な部署のサポート業務で活躍しています』
M.Mさん／女性
障害：身体障害2種5級　脳性麻痺

質問1：障害について教えてください。

生まれつき、軽度の脳性麻痺です。
障害のため、手先が器用には使えないことがあります。

○D&Iでは、過去に「PCスキルサポート講座」を受講していただきました。

質問2：受講したきっかけや学んだことを教えてください。

PCスキルサポート講座を受けたきっかけは、就職活動で、ある会社の面接を受けた時に、ワードとエクセルのテストがあり、全く何も出来ず悔しい思いをしました。その為、いつかパソコンをしっかりと学びたいと考えていました。
就職して、IT関係の職場で働いているので、ワードやエクセルなど、パソコンの基礎を覚えたくて受講しました。

ロ－マ字が全く分からなかったので最初は、「あいうえお」など五十音を打ちこむことから始めました。
ワ－ドでは、案内文などのビジネス文章を作ったり、クリップアートやワードアート、ページ罫線などを使って、レイアウト調整することが楽しかったです。
エクセルでは、足し算、引き算、掛け算、割り算などの計算や「合計」や「平均」などは簡単な関数を教えていただきました。データ入力、添付で相手に送る方法なども出来るようになりました。

質問3：仕事のやりがいを教えてください。

基本的に、日常での雑務が主ですが、毎日、足りなくないかの補充のチェックをしたり、何か相手のお役に立てた時にありがとうと言っていただけたりするのは仕事をするうえでやりがい、喜びに繋がっています。
誰にでも出来る事かも知れませんが、仕事を行っていく中で仕事に対する姿勢、作業をする時の自分なりのペース配分を学ぶことができました。

質問4：現在の会社・仕事内容について教えてください。

総合ITソリューション企業で5年間働いています。
仕事内容は、経営管理室で総務のお仕事をしていますが、様々な部署のサポート業務のお仕事も担当しています。
総務では、名刺の作成管理、会社の備品の補充、健康診断の管理等。
労務では、データ入力や採用後の履歴書の学歴と職歴の入力の仕事等。
人事では、採用に使用する会社のパンフレットにアンケートをとじ込む作業や新卒・中途の入社研修資料印刷作業等、他にも細かいお仕事をしています。

質問5：障害への配慮や職場の働く環境はいかがですか？

主に配慮していただいているのは、勤務時間の調整です。
一般的には9:00～18:00の勤務ですが、朝の通勤が不安だったので相談したところ、出勤時間を10:00に遅らせていただきました。
また、出社時間も、体調と仕事の量で相談をして、月・木は16:00まで、火・金は17:00まで、水曜日は公休日というように調整していただいています。
設備面では、本社に入る際に手すりを付けていただいたことが嬉しかったです！

今の会社では、色んな業務を担当させていただいています。徐々に任せていただく業務の範囲が広がり、出来ることが増えました。そのことも、飽きないで仕事が続けられています。
また、障害をお持ちの方で働いてる方が周りにもいるので、自分も頑張ろうと思うきっかけになっています。

質問6：働いていて嬉しかったことを教えてください。

「ありがとう」と直接言われたときが、働いていて一番嬉しいです。
採用関係のお仕事が好きで、採用のとじ込みの作業を集中して行っている時が楽しいです。

質問7：今後チャレンジしたいことは何ですか。

誤字等をしてしまうので、正確に業務を行うことです。何度もチェックすることで防いでいます。
他の人の倍、時間がかかってしまうので、少しでも早く仕事を出来るようになりたいです。

就職・転職活動している方へ一言コメントお願いします。

自分の出来る事を信じて、企業の担当者の方にアピールしていくことが大切だと思っています。

編集者の一言

総合ITソリューション企業で5年勤続している、Mさん。
現在では、様々な部署にまたがった仕事内容で活躍されています。

5年勤続の秘訣は？…と気になっていましたが、それは、Mさんの様々な業務を担う吸収力と、企業様での負担なく働けるような会社の配慮にあるのではないかと感じました。
インタビューの中では、時間の配慮に関して詳しく教えていただきましたが、現在の本社での勤務に至る前には、仕事内容が合わなかったり、体調不良になってしまうこともありながら企業様側で対応してもらった結果だといいます。

インタビュー後、職場の方にインタビュー記事を見せたいと思います！とおっしゃっていました。よい職場に恵まれているようで嬉しく思います。（広瀬）