BABナビ(バブナビ)|活躍されている障害者インタビューvol.06(視覚障害 網膜色素変性症 中心視野欠損)

『マッサージ師としても、プライベートでもビジネススクールでの学びを活かしています』

村田 拓朗さん/男性/33歳
障害:身体障害1級 視覚障害 網膜色素変性症 中心視野欠損

障害について教えてください。

 先天的な網膜色素変性症です。
徐々に悪化し、今の状態になったのは22歳の頃です。中心視野欠損で、また、光や色の濃度は特定ができますが、何色かは特定ができません。

現在の会社や仕事内容について教えてください。

 社会福祉法人 正吉福祉会が運営している、杜の風・上原という高齢者施設で機能訓練指導員としてマッサージ業務を行っています。リハビリを行う上で、ほぐした方が良い身体の部位にマッサージを施術していく仕事です。1日平均17、18名(1人15分)にマッサージをしており、最高では1日20名の対応をしたこともあります。

仕事でのやりがいを教えてください。

 マッサージをして喜んでもらえるのは、もちろんですが、自分が体調を崩し欠勤、回復して戻った際に、従業員も利用者の方も物凄く自分のことを心配してくれたことが嬉しかったです。喜びの言葉だけではなく、体調への労いや、認めてもらえるような言葉をかけていただきました。
 治療院では有資格者の同業者と共に働いていますが、高齢者介護施設では理学療法士や作業療法士、柔道整復師や看護師、介護職員等、鍼灸あんまマッサージ指圧師とは別の資格を持った医療者福祉者と共に働くことで、とても深い学びを得ており、やりがいにつながっています。

〇D&Iのビジネススクールを受講してくださった村田さん。
ビジネスソーシャルスキル講座で学んだ内容が、お仕事で役立ったとお話してくださいました。

どのような学びがお仕事で役立ちましたか?

 前職は治療室で患者さんに比較的長い30分程マッサージをする仕事でしたが、コミュニケーションの際、「リアクションは大きく」と習ったことを実践したところ、こちらのリアクションに相手ものってくるのか、それだけではないかもしれませんが、実際に指名もばんばん増えていきました。
自分は決して会話が得意な方ではなく、受け答えも自信がなかったのですが、リアクションを大きくすることによってコミュニケーションが円滑になった印象があります。

 現在の職場では、講座で学んだ、「アイスブレイク」が活きています。つまり、マナーの部分で、堅苦しく丁寧に接するよりも、少し崩して柔軟に接する方が親近感がわいて相手が接しやすくなります。
高齢者を対象で行っているので、きっちりした堅苦しい雰囲気は皆そんなに望んでいないと思います。
 勤め始めは、堅苦しく接してしまった部分もありましたが、今は、ものまねをしたり(その場でしか通じないですが)、ダジャレを言ったりすることで笑っていただいています。話す際、ボディランゲージも付け加えると反応が良いです。

 また、ビジネスでのコミュニケーションの原則は「報告・連絡・相談」に尽きるということを教えていただき、個人的にも客観的にも意識しています。

■参考
村田さんがビジネススクールを受講されていたときのインタビュー内容はこちら!
http://d-and-i.jp/voice/2012/08/mt.html

今、努力されていることはありますか?

 読書環境が改善した結果、携帯用デイジー(DAISY)再生機で読書や学習、情報収集等が励めるようになりました。

今後チャレンジしたいことは何ですか?

 所属団体でのことですが、以前より行ってみたいなと思うことを提案、実現したいです。
 私が、昨年4月から入っている団体で、日本網膜色素変性症協会があります。
この中にユースという15歳〜35歳のグループがあり、今年4月よりこの枠に入りました。今回、11月のイベントの実行委員を任され、引き受けました。

 視覚障害者向けの用具機器の展示会で、ユースがツアー組んでいってみようと提案をして実現することになりました。
 D&Iの伝える技術講座で、企画・プレゼンテーションの方法を学んだ甲斐があったなと思っています。
 他にも、東京都盲人福祉協会、市の視覚障害者の会等に所属しています。
職場では、企画するようなポジションではないので、このような機会に提案する力を実践していきたいと思います。

就職・転職活動をしている方に一言コメントお願いします!

 頭で全部考えすぎず、まずは、動いてみてください。感覚的、本能的に行うことも大切です。考えすぎてこうあるべきだ、それにそぐわないと何もできないというようなことになってしまうのでは何も始まりません。

//INTERVIEW 2014.10.27//

編集者の一言

 マッサージ師として、指名を集めて活躍されている村田さん。

 ビジネススクールで学んだことを職場でどんどん実践して、コミュニケーションが以前よりも円滑になったことでお仕事にも効果がでていますと伺いとても嬉しかったです。

 村田さんは、視覚障害者の就労や生活の課題についても深く考えており、お仕事と共にプライベートの所属団体にも積極的に参加されています。

 お勤めしている施設でも、所属団体でも重要なポジションの村田さん。
 ご自身の身体も大切にしながら、精を出していただきたいと思います!(広瀬)