BABナビ(バブナビ)|活躍されている障害者インタビューvol.03(視覚障害 全盲)

『ユニバーサルデザインコーディネーターとして活躍中。「普通できない」と思うようなことへのチャレンジがスキルアップにつながります』

T.Jさん/男性/37歳
障害:身体障害1級 視覚障害 全盲

障害について教えてください。

 小学校3年生の時、進行性の視覚の病気だと言われました。視野が狭いことや、暗いところでは見えにくいということもありましたが、視力がありました。徐々に視力の低下が進行して、2006年頃には、目で見て何かをすることが出来なくなりました。

〇D&Iのメンバーとは、現在でもマラソンや富士登山でもつながりのある、T.Jさん。
 以前は、ビジネススクールも受講してくださいました。

D&Iではどのような講座を受講されましたか?

 企画プレゼンと問題解決の講座を受けました。学んだ企画力や問題解決の基礎は業務に限らず、日常生活やプライベートでも役に立っています。また、Web政策を学ぶ講座では、Webマーケティングを教わりました。
 私は、プライベートでゴスペルのサークルに所属していますが、HPの作成を担当しています。講座で学んだことを活かし、SEOの対策をしているおかげで検索では、上位にあがっています!

現在の会社・仕事内容を教えてください。

 官庁自治体の公共のシステム管理や運用、構築をしている事業部で働いていてリスク管理の仕事をしています。
 他社に技術情報が流出しない、また反対に、他社の技術情報が不正に入手しないようにする仕事で、契約書のチェックなど行っています。

 8年間勤務をしていて、キャリアの変遷としては、2、3年ほど製品梱包、製品の出荷指示を行っていました。その後、価格設定の提案や製品調整を行う仕事を行い、現在の業務で働いています。

仕事でのやりがいを教えてください。

 人がやらないところを積極的に行っているときにやりがいを感じます。
 以前よりHP周りの業務を行いたいと伝えてきましたが、会社にその業務の需要がありませんでした。しかし、ちょうど先日、エクセルのマクロをつくれる人が欲しいという話をいただき、立候補して今後プログラミングの運用を行うことになりました。今までやってみたかったことがやっと出来るのでわくわくしています。

職場での働く環境はいかがでしょうか?

 仕事をしないと生産的ではない、会社にとっても不利益になるため、自分が仕事ができるようにしなければいけないということを前提として、自分が生産的に働くために、パソコンにスクリーンリーダーを入れてもらう等の仕事で必要なものを整備してもらう必要性があります。

 そうではありますが、自分から発信していかないといけないです。例えば、私の会社では、各階の手すりに職場の点字シールをはってもらったり、エレベーターにも点字を提案した結果、導入してくれました。

〇T.Jさんは、ユニバーサルデザインコーディネーターの資格を持っていますね。

ユニバーサルデザインコーディネーターとは何ですか?

 社内や商品や家庭で「盲点になりがちな人の思考や行動」に着目し、問題解決を行う者、またその資格のことです。

資格をとろうと思ったきっかけや今後の展望を教えてください。

 きっかけは、ユニバーサルデザインの考え方に興味を持ったのですが、一般的な考え方に納得できなかったので、しっかり勉強したいと思い、資格をとりました。

 現在、取り組んでいることは、ユニバーサルデザインコーディネーターの勇士と小中学校向けの出前授業を立ち上げて運営していくことです(現在、立ち上げ途中)。
 ユニバーサルデザインの考え方を通じて、障害を感じることのない環境づくりを目指しています。
 特定の人しかとれないような難しい資格ではないので、ご関心のある方は、検索して資格をぜひ取ってみてください。

 私は、ユニバーサルデザインコーディネーターの手法を実践することでスキルアップにも活用しています。
 例えば、受付業務で申請書を社員が私に提出して、中身をチェックする役割があったのですが、ワードのチェック方式がレ点の使用になっていました。ワードの図形は、スクリーンリーダー(音声読み取りソフト)では読めません。そこで、(○)の形式に変えるように提案して、その業務を行えるようにしました。このように、学んだ問題解決の手法が実際の業務改善にも役立っています。

就職・転職活動をしている方へ一言コメントをお願いします!

 できないと思ったことでもチャレンジしてください。
「普通、それできないでしょ」と思うようなことを行うことがスキルアップにつながります。

//INTERVIEW 2014.10.24//

編集者の一言

 D&Iで運営しているビジネススクール<BABスクール>の開設当初の講座を受講していただき、D&Iメンバーとは現在でもマラソンや富士登山のイベントで交流のあるTさん。

 ユニバーサルデザインコーディネーターの資格を取得し、スキルを活用して、スキルアップやプライベートにも応用されています。
 ユニバーサルデザインは、企業の商品開発のみならず、業務の改善や日常の生活への工夫にもつながるのだということが気付きでした。

 以前より、HP周りの業務を行いたいと伝え続けてきたTさん。やっと、プログラミングの業務を担えることになったと喜んでいました!
 Tさん初め、挑戦する方々の姿には私も勇気をもらっています。(広瀬)