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インタビュー 施設インタビューvol. 1(東京都視覚障害者生活支援センター)

『東京都視覚障害者生活支援センター』

質問1:東京都視覚障害者生活支援センターでは、どのような利用者の方が通所されていますか?

当センターは、障害福祉サービス受給者証の交付を受けた視力や視野に障害のある方が、自立訓練(機能訓練)、または就労移行支援のいずれかの訓練を受けています。障害福祉サービス受給者証は、医療で言うと健康保険証にあたるもので、自治体の障害福祉課などで交付を受けます。
利用されている方の視覚の状況は、身体障害者手帳の障害等級1級が4割、2級が4割、3級から6級が2割となっています。
年齢は、自立訓練(機能訓練)では18歳から80歳代、就労移行支援では22歳から50歳代です。就労移行支援の最も多い年齢層は30歳代後半~40歳代です。

質問2:貴施設内では、どのようなプログラムを実施していますか?

自立訓練(機能訓練)と就労移行支援の2つのサービスを行っています。
1つは昭和58年の開設当初から行っている自立訓練(機能訓練)で、視覚に障害が生じ、その結果、日常生活上の不便さを技術や知識、用具などを用いて軽減するための訓練です。訓練は、個別に訓練計画を立て、それに基づき個別または小グループで実施します。

もう1つは平成22年から開始した就労移行支援です。事務的職業へ就労するために、またマッサージ免許保有者がヘルスキーパー(企業内マッサージ師)・機能訓練指導員として就労するために必要な技術を学ぶための訓練です。
訓練はパソコンの操作技術の習得が中心で、操作手順を聞いた上で練習問題をこなしていく自学自習形式です。
パソコンは、画面状況や入力状況を読み上げる画面読み上げソフト(スクリーンリーダー)とマウスのかわりとなるキーボード操作により、ビジネスで使用されているワードやエクセル、メール、ブラウザ、PDFファイルなどが操作できるようになります。さらに利用者のかたは当センターで資格検定試験が受験可能となっています。まずは資格試験の出題範囲を目標に訓練を進めています。また、就職活動の支援としては、D&Iをはじめとした関係機関から提供された求人情報の提供、応募書類の書き方のアドバイス、模擬面接、面接試験への同行・同席を行っています。なお、マッサージ免許保有者に対しては、施術技術維持向上のための臨床実習日を設けています。

パソコン訓練以外では、通勤経路の安全性向上のための移動訓練(通称歩行訓練と呼んでいます)や身の回りのこと、点字の読み書き、朗読図書の録音再生機などの訓練も行っています。これらは従来の視覚障害者の就労支援や職業訓練校ではあまり行っていないため、私たちの強みと認識しております。

質問3:通所者の方の印象的なエピソードを教えてください。

3名の方のお話をします。
一人目はD&Iから紹介を受け、就職したロービジョンの女性です。企業様が求めていた業務経験とご本人の前職の経験が一致し、その場で内定をいただきました。さらに人事担当者自ら画面読み上げソフトの使い方を学ばれ、受け入れ態勢を整えたという企業様がいらっしゃいました。

二人目はD&I主催の就職イベントに参加した企業に就職した全盲の男性です。障害との向き合い方や考え方が企業様の社風と一致し、企業にとって初めての障害者雇用となりました。また透析治療を受けていますが、そのために勤務時間の配慮をいただき、活躍されています。

三人目は、あん摩マッサージ指圧師の免許を取得し、センターの臨床実習で経験を積みIT企業のヘルスキーパーとして就職した女性です。面接試験で前職の社交ダンス講師として大切にしてきた相手との呼吸を合わせることが評価され、その場で内定をいただきました。

いずれの方も、人間的魅力にあふれている方でした。

質問4:弊社D&Iとの出会いはどんなことがきっかけだったのですか?

約6年前、私が講師として日本盲人センター職能開発センターで行われた講習会でお話しさせていただいた際、杉本社長が参加していました。
その後、就労移行支援を立ち上げることになり、杉本社長に「ご協力いただけませんか」と声をかけさせていただいたのがきっかけです。

そこからD&Iさんの採用イベントのご案内をいただき、センターの利用者はかなりの頻度で参加させていただきました。そうして現在に至るまで、企業様の紹介をいただき、当センターから4名の方が就職決定しています。

質問5:企業や他団体との連携はいかがでしょうか?

就職を希望されている方への求人情報は、ハローワーク、またはD&Iをはじめとした民間の職業紹介会社からとなります。
私たちでは企業開拓を行っていませんので、D&Iのように求人情報を提供していただけると大変に助かります。
また、企業、本人、支援者にD&Iが加わっていただくと、就職活動から就職後まで、サポートがとても手厚くなるという印象を持っています。特に雇用条件での調整ではとても力強く感じます。
なお、就職後もメールや電話、必要に応じて会社に訪問するなど、フォローアップを実施しています。

質問6:支援の際、工夫していることはどんなことですか?

利用者に対しては、しっかりしたスキルを身につけていただけるよう、また自らの良いところや強みを企業様に対して伝えられるようにお手伝いしています。
特に強みについては、前職の業務内容はもちろん、一見業務と無関係に思える社内や地域での活動、スポーツや趣味などいろいろなお話を伺い、本人の強みを引き出すよう心がけています。さらに面接試験の際には、「実績」としてお話が出来るようアドバイスをしています。例えば、「通えると思います」という表現ではなく、「新宿にある支援センターに9:30に間に合うように毎日通っていました。そのため、歩行訓練を受けることにより、御社にも通うことが出来ると考えています」と伝えることにより、実績を踏まえ具体性が出てきます。

企業様に対しては、顔の見える支援を心がけています。面接試験に同行・同席し、就職時や就職後の支援態勢をお伝えし、視覚障害者の採用に対する不安を少しでも軽減できるよう心がけています。

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足踏みは、時々良しにしても、後ずさりはせず、少しずつでも前進してほしいと思っています。

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